ところで木造の場合、壁量を決める要素が
もうひとつ存在して、風力に対する耐性の計算を
しなければなりません。
建物の桁行き方向の見付け面積により。
梁間方向の壁量が決まり
梁間方向の見付け面積により
桁行き方向の壁量が決まります。
これは、風を受ける面に直角の壁が、
風力を耐えるからです。
では見付け面積は
どのように算出するのでしょうか。
まず屋根を含めた鉛直投影面積を
算出します。
その面積から地面から1.35mの高さの
投影面積を引いた面積に、建築基準法で
定められた数値を掛けた長さが、
必要壁量となります。
この掛け合わせる数値は、
普通の土地であれ50、
特定行政庁(県庁)が風の強い地域と
指定している場合は、50~75に定められます。
この算出した必要壁量を、
桁行き方向と梁間方向にそれぞれ
配置しなければならないのです。
さきに計算した、耐震のための壁量と、
いまの耐風力のための壁量の、
どちらか大きい方が、
必要な壁量ということになります。
間取りを決める場合に、
ここまで知る必要はないですが、
建築の予備知識として、知っていて損はないでしょう。
なお、鉄骨造りや鉄筋コンクリート造りの場合、
ここまで簡単に計算できませんので、
知りたい人は、構造力学を学習しましょう。