再掲、ル・コルビジェ曰く
「建築は、住む機械だ」
機械というものは、いろんな部品が
設計どおりの形を保持して、
組み合わさって動いている人工物です。
住宅が、「機械」だと言われると、
拒否反応を示す人もいると思います。
機械は全ての部品が機能的に
出来ています。
住宅は、そんなに全てが
機能的に出来ているでしょうか?
実は、設計図面には、
可能な限りの全てが
掲載されているのです。
それが設計図書という代物です。
平面図や立面図ばかりが
設計図書ではありません。
各階の伏図や矩計図から、
その他さまざまな部材の材質の指定まで、
事細かに指定します。
つまり、柱の太さや長さ、壁の材質や
屋根の葺き方など、さまざまな部材を
素材指定から決定しているのが設計図書です。
しかし、その素材と部品が生み出す
空間は予測しか出来ません。
それは透視図によって、設計者が描きますが、
最近は、コンピュータープログラムの発達により、
相当リアルな透視図面が、お客の目で
見ることが可能になりました。
そのように設計図通りに建築される
住宅を見るとき、それは設計者の意匠どおりに
そこに生活する人に機能する機械だということが
出来ると言うのが、上述の言葉です。
住宅は、あくまでも、
生活者を第一に考えた
機能的な側面が大きいのです。